はーい、フジカワです。

徒然なるままにポンコツっぷりをば。

もう一生食べることができないだろうと思っていた食べ物の話 ~はじまり~

(※あ、この記事はエルベねーさん (id:elve) 出てきませんのでファンの方はあしからず)

 

いまさらながら、ワタクシ、フジカワは食いしん坊である。

東に美味しそうな店を見つけたら飛び込むし遠くても足を運び

西に美味しそうなレシピを見かけると作ってみる。

 

先週の日曜日の話なのだか 

お時間があればお付き合いいただきたい。

 

 この話をするにあたりワタシが小学生の頃の話をするとこらから始まる。

近所にご縁あって「大阪から来た母娘」が越してきた。

お母様は60代(以下おばちゃん)

娘さんは20代後半看護師。(以下ねーちゃん)

彼女らはフジカワ一家と共通の知り合いで、公務員をリタイア、第二の人生を送るため大阪から僻地の北国へ来たT夫婦を頼ってきたようだった。

 

引っ越してきた2階建てガレージ付き一軒家に前住んでいたのが一つ上の先輩家族4人なのを知ってたから、2人で暮らすには広いだろうなが最初の印象だった。

ガレージには大阪から連れてきたシロという中型MIXの白い雌犬を飼っていて

一年後の秋、シロが子供を3匹産んだ。1匹は腹水が溜まって亡くなって、残りの2匹、茶色の子をヒカリ、シロそっくりな白い子をフブキと名付けてワタクシやきょうだいは可愛がっていた

 ねーちゃんは夜勤看護師だったので、犬の散歩はあまり行かないし自分の機嫌のいい時だけ犬を可愛がっていた。

か細い体のおばちゃん1人で3頭の犬の散歩ができる訳でもなくワタシときょうだいや友達と遊び感覚で犬の散歩をしていたわけで

気の短く気性の荒い2人はよく

おばちゃん「アンタもたまには散歩してや」

ねーちゃん「こっちは夜勤で疲れてんねん‼」

当時、テレビで明石家さんまぐらいしか全国ネットで聞いたことのない関西弁の母娘

ケンカを目の当たりにしてビビッていたこともあった。

 

 小学生ながらに用事もあり、毎日は無理だったのだが、週3回散歩に行っていると、おばちゃんはお礼にお菓子をくれたり、昆布茶におかきを浮かべた飲み物や醤油皿に漬物とお茶を出してくれた。

その漬物のようなものは、茶色い食べ物で、細く刻まれた「何か」と、口に入れるとギュッという食感の「何か」そして、小さいエビかじゃこがはいったもので、福神漬けとはまた異なる

「漬物のような茶色いモノ」だった。

それがとてもおいしくて大好きで、おばちゃんの気質を知って催促することはなかったが犬の散歩のおわりはいつもドキドキしてしていた。

 

このおいしい漬け物みたいなものはなんなのだ?????

 

実は一度だけ、おばちゃんに「これはなんていう食べ物なの」

と尋ねたことがあったが

 

「こーこや、こぉーこ」

といわれた。こぉーこ

 そこから数年経つとワタクシも小学生から中学生になり、母娘と疎遠になっていった。

同時にこの母娘も色々と近隣トラブルを起こして孤立していき、気づいた頃には引っ越してしまっていた。

ワタシが小学3~4年生の時おばちゃんが60代だったから、存命なら80~90代

ねーちゃんもその頃30代くらいだったから、今、おかーちゃんと同い年くらいではないだろうか。

 この母娘のことなどもうすっかり忘れていたのだが、先週、日曜日の朝、あるテレビ番組をきっかけに思い出す。

 

 

「遠くへ行きたい」

 


子供の頃から推しである 料理研究家 土井善晴様が地元大阪再発見するという内容だった。

お父さんの代からの付き合いのお好み焼き屋、地元で根付いたファーストフードのような和菓子、箱寿司

 

 

土井義晴氏が登場する回はいい。

日曜の朝、うっとりと観ていて衝撃を受けた。それは

泉州の水茄子」

大阪の初夏の食べ物だと知っていたし、食いしん坊なワタシは本場のそれを食べてみたいなぁと、水茄子にかぶりつく、し土井善治氏が水茄子農家さんの家で料理を振舞われてニコニコと眺めていたときだった

義晴「何作るん?」

農家さん「水茄子の古漬けでごうこを作ります。じゃこごうこ」

 

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テロップには

じゃこ=じゃこえび

ごうこ=漬け物

 

とでて、

「ごぉこ…ごうこ」

 

キュッとした食感は水茄子、そしてじゃこえび、茶色い。

水茄子の古漬けを塩抜きし、細切りに切った生姜、じゃこエビ(小エビ)と炒めたものだった。

これだ!

 

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遠い記憶がとんでもない速さで時間を超えて目の前に戻ってきた

 

 

 

美味しくて食べたアレだ!!

 


あぁあ…

驚いてそれ以上言葉が出なかった。

 

おばちゃんが作ってくれたそれ!

 

じゃこごうこだ!!!!!!

 

www.maff.go.jp

 

何年眠ってた食べ物の記憶だろうか。

もう食べられないものだし、なにもヒントがなかったから探しようがなかった食べ物。

とりあえず、本場の味を調べてみたい。

小学生当時なかった文明の利器、インターネッツ

通販だ!!!!!

ナウローディング…

 

水茄子のじゃこごうこ 10月28日予約終了

 

なぁああああ!!

一歩遅かった!!!

昨日までだったかぁ!!

 

旬は4~11月惜しかった。実に惜しかった

大きな魚を逃した。

味の正解がわからないのだ。

子供のころの舌だしね。ムフー

 

通販はだめだったが、

 

じゃこごうこ レシピ 作り方

 

スマホの画面を見て大きく深呼吸して、鼻から吐いた。

 

いきなり終わってしまった物語はここでまた始まった

おばちゃんねーちゃんが大阪から北のこの僻地に来た理由。

「詳しくは知らないが地元にはいられなくなった」と母から最近聞いた。

理由があってきた北の僻地で母娘の地元の郷土料理だった「じゃこごうこ」作っていたおばちゃんを思い出し、

 

つくってみっか、

じゃこごうこ。

 

#遠くへ行きたい

#土井善晴